2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧

薄い場所

いつも眠れない、眠れないと言っているが、眠たくならないというわけではない。店を閉め、夕飯を食べ、店に戻り残業をするころになると、なんだかんだで眠くなる。そこで寝ればいいのだろうけど、独りで仕事している貧乏人は、閉店後にしかできない仕事もた…

南陀楼さんのこと

昨日、原書房の百町さんが、南陀楼さんの新刊を店に持ってきてくださった。『町を歩いて本のなかへ』。エッセイや書評、ルポなどを収録したものである。ここに「早稲田で読む」が収録された。これは以前、自分が編集していたメルマガ「早稲田古本村通信」で…

缶詰

特に変哲もない、その辺の百円ショップで売っているような、イワシの缶詰が手元にある。先ほど、店頭の百円均一本を4冊お買い上げになったお客様が財布をチェックしたところ三百円しかなかった。手元にはいま、それこそつい今しがた百円ショップで買ったば…

夜道の真ん中で

今年2回目のみちくさ市が終わった。天気予報が微妙であったが、ギリギリ雨が降る前に終われそうな感じもあった。早々に同日開催の手創り市さんが中止を決めていて、それもまた悩む理由の一つであった。それでも参加者の皆さんがこの日のために準備してきた…

自分だけの普通

異業種の人と話していて気づいたことがある。それは、自分にとって「普通」だと思っていることが、人には一番面白いことだということだ。仕事の根幹だからこそ日常的すぎるから、むしろ無意識に落ちていく。先日、本をひもで縛る話をしたら、とても面白がら…

本たちの記憶

閉店間際にお声掛けいただいて、歩いて数分のところへ買取に行ってきた。台車の上に縛るひもを乗せて、ころころと押していくのは、なんとなく好きである。少し前の本で値段は高くないが、古本屋の棚に入れておきたい本たちであった。本を乗せて重心が安定し…

きれいごとを嫌いでいられるということ

もう十年以上前、よく新宿で飲んでいたころに知り合いだったNさんが亡くなったと聞いた。もう五年近く前らしい。自分と三つくらいしか違わなかったらかなり若くして亡くなったことになる。誰も詳細は知らず、みんなどこからか聞いただけということのようだ…

「ごめんなさい」と言いたい

人の輪に入れない子供でした。小学生の頃はいつも昼時間に校庭でみんながやっているハンドベースをひっそり遠くから見ている、そんな感じでした。あの、遠足とかで自由に班作らされるとかならずあぶれちゃうタイプ(担任に「ちゃんと向井もいれてやれ」とか…

夜の失くしもの

ご無沙汰です。あまり長い文章でなく、無理しないで毎日じゃないけど数日に一回ぐらいの感じでブログをまた書いていきたいと思います。 夜、眠れないことがこれほどつらいことと思いませんでした。こうなってみると、何と言いましょうか、人は自分を自分だと…