週刊現世 創刊号

独占スクープ!
池袋・古書往来座、外の均一棚で古本市か!?


昨年末より、ある噂が流れている。
「昨年末に行われた早稲田移転の立石書店でのオープニング古本市なのですが、そのコアメンバーが何か新しいイベントをやろうとしているそうです。立石古本市に参加していた古書現世の向井氏と古書往来座の瀬戸氏が頻繁に会っている姿が目撃されています」(業界関係者)。


昨年の11月ごろからイラストレーターの武藤良子氏を中心として「わめぞ」というグループが活動している。向井、瀬戸の両氏もメンバーだ。
「『わめぞ』は早稲田・目白・雑司が谷の本に関係する仕事をしている人間の集まりです。今はまだ飲み会ぐらいしか活動していないと聞いています」(前記業界関係者)。


立石書店の古本市は大成功だったという。取材を続けると、この古本市と、今回見え隠れしている新イベントを結ぶ線があれこれ見えてきた。立石書店古本市に参加した某氏に話を聞くことができた。
「向井さんはしきりに「これが成功すればアレもうまくいくだろう」と言っていました。これはあくまで牛イチローさんの力を借りたテストケースだと話していました。それが何かは聞いていません」。
他の参加者の口は堅く、なかなか情報が集まらない。しかし、小さな情報を集めると、「古書往来座で、立石書店古本市と同じようなイベントが企画されている」ということはわかった。そこで往来座の瀬戸氏を直撃すると「ノーコメントで」。しかし、取材班はあるルートを通じて往来座スタッフの一人に接触することに成功した。絶対匿名を条件に話してくれた。
「2月の終わり頃にイベントはやると聞きました。外の均一棚の効率があまり良くないと瀬戸さんが向井さんに話して、それならそのスペースを貸してくれないかという具合で話は進んだそうです。往来座の外スペースを使った古本市です。立石さんを入れたコアメンバーに毎回ゲストを呼んで開催するそうです。プロだけではなくミニ一箱古本市、わめぞメンバーによる古本や雑貨販売などもやると聞きました。単発ではなく定期的に開催するそうです」。


この事実を持って再度、往来座店主の瀬戸氏を訪ねた。一瞬顔を曇らせた瀬戸氏も観念したのか重い口を開いた。
「そうですね……、間違いありません。参加者については現在交渉中ですので勘弁してください。第一回のゲスト店舗は現在向井さんが参加交渉しています。立石古本市には参加していない、ある地方の店舗と交渉しているようですが……」。


瀬戸氏は一枚の紙を記者に手渡した。これが今現在決まっている全ての情報らしい。さらに、締め切り間近に「交渉中の地方書店」についての情報にアクセスできたのだが字数がつきた。本誌は引き続きこのイベントの全貌をつかむために取材を続けていく。(以下次号)


◎下記、「外市」の情報を転載していただけましたら幸いです。

  「外、行く?」
■■古書往来座 外市(そといち)─軒下の小さな古本祭─■■

▼日時
2007年2月24日(土) 
11:00〜19:00(往来座は22:00まで営業)
▼会場
古書往来座 外スペース
東京都豊島区南池袋3丁目8−1 ニックハイム南池袋1階
地図はコチラ
電話番号 03ー5951−3939
http://www.kosho.ne.jp/~ouraiza/
▼参加店舗
古書往来座古書現世立石書店
わめぞオールスター、一箱古本市スペシャルゲスト(近日公開)


スクープ!
「わめぞblog」が開設されていた!


先のスクープにも関連する、「わせだ」「めじろ」「ぞうしがや」地域の本に関係するものたちの集まり「わめぞ」のブログが誕生していることが判明した。「各店舗や各地域の情報を気軽に発信できるように作ったようです。各自勝手にアクセスして情報を提供していくそうです」(業界事情通)。あまり「同一地域」として印象がないかもしれないが、歩いてもそれほどかからない距離で3地域は結ばれている。街の香りは、漂うのだろうか。今後が注目される。
「わめぞblog」 http://d.hatena.ne.jp/wamezo/


スクープ!
古本・夜の学校 Vol.2 予約開始


「早稲田の古本屋の話をしようか。」
坪内祐三(評論家)× 向井透史古書現世

▼日時
2007年2月6日(火)
午後6時〜(開場:午後5時)
▼会場
東京古書会館 8階
101−0052 東京都千代田区神田小川町3−22
▼参加費 500円
▼定員  40名(要予約)
満員御礼(受付終了しました)


週間ワイド特集〜今週のツボ


牛イチロー、浅草の「ニュー浅草」へ行く
浅草松屋で古本市中の立石書店牛イチローが本家「ニュー浅草」へ昼食に行ったという。「メニュー同じだけど人が違うよ。レベルが違うね。昼頃行ったら黒人と白人がワインとビールで乾杯してるし、あぁ、ていうか回りはみんな酒びたり。もう、鍋グツグツ煮ながら飲んでるんだもん。昼過ぎなのに夜11時ぐらいのムードなの」


石原慎太郎、ガッツポーズで花粉対策
町内に石原慎太郎がガッツポーズしているポスターがチラホラ。「東京がやる STOP花粉 今すぐ始めなければならない」とある。花粉対策プロジェクトのポスターらしい。なぜこんなにショっぱい写真を使用……。花粉症になって突然対策に本腰になったという都知事。もし猫アレルギーとかになったら坂東眞砂子問題がふっとぶような政策が出るのだろうか。「STOP猫!」とか言い出して。


▼「ロッキー・ザ・ファイナル
なんと続篇再び。で、一番気になるのは、エイドリアン(タリア・シャイア)がキャストにないこと、と思ったら、死んじゃってるよ・・・(役の上でね)日本では4月に公開予定。こんな記事があった。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/entertainment/movie/33300/


▼BIGBOXで大木金太郎
古本市中に母娘が誰かと待ち合わせ。女の子はまだ小学生にあがる前ぐらいか。すると向こうから同じように母娘が来た。待っていたお母さん、ものすごくかしこまって、深く「おめでとうございます〜」と頭を下げた。すると走ってきた向こうの女の子に思い切り頭突き炸裂! 大木金太郎の原爆頭突きでさえここまでの音はしなかったのではないか。ものすごく気まずそうな雰囲気になっていた。子供は泣く事さえできず、頭をおさえていた。


▼肉棒はさんで
BIGBOX最終日に、いこいさんが「あれ、なんて名前だっけ? ほらあれ、肉の、肉の棒さぁ」。肉の棒って……。「挟むの、挟んでパクパクするの」。なっ、なんすか……。答えはホットドッグでした。搬出前に腹ごしらえがしたかったのだが、横にあるファーストキッチンで注文できずに困っていたのだとか。ステキだ。


▼お世話になっています
BIGBOXの搬入作業中、手伝いに来ていた、いこいさんの娘さんが寄ってきた。とてもかわいい娘さんなのだ(俺と同い年のお姉ちゃんも美人)。で、なんなのかと思ったら「いつもブログ読んでいます。父がお世話になっております」。ステキだ。


セド食堂〜空腹感と数百円


コンビニに入ってお茶を買おうと思った。で、飲み物コーナーの前へ。すると、ちょっとオレンジジュースが飲みたくなった。たまに飲みたくなる。で、いくつかあるオレンジジュースのあたりに目をやる。するとある文字にひかれた。毎度おなじみの「期間限定」の文字。実はこういう言葉に結構弱い方である。街中で見ることができる「限定」というのは、貧乏人のささやかな贅沢だ。その商品は「愛媛みかん旬ストレート100」というものだ。ポンジュースえひめ飲料の商品。ちょっと他の商品より高いのだが、つい購入。店に戻り、ついついグビグビと飲む。で、ハーッと息をついて驚いた。あきらかにおいしいのだ。鼻に抜ける、みかんの香りったら。ウイスキーを飲むようにチビチビと飲みたい。一口づつ鼻に香りを抜けさせる。ほんの少しの贅沢が、200円でお釣りがくる。酒を控えている自分は夜、これをチビチビやりながら本を読んでいる。大人っぽい雰囲気だが、お子ちゃま気分だ。
http://www.ehime-inryo.co.jp/topics/shun.php


現世図書館〜買いました、読みました


▼【読了】伊藤理佐『おいピータン!!』1〜8巻(講談社
立石書店古本市の時に書肆アクセス棚から購入。全部で千円(安っ)。なんというか、サスガの内容。俺も大森さん(主人公)みたいな「男前のデブ」になりたい(無理)。最新刊は今月出るみたい。伊藤理佐は何読んでもおもろい。


▼【読了】坪内祐三まぼろしの大阪』(ぴあ)
恵方巻」を仕掛けたのが広告代理店勤務の坪内さんの弟という話が気になる。そのコラムは「でも、やっちゃん、アレって本当の話だったの?」で結ばれてるんだもん(笑)。そういえば今年もコンビニに「恵方巻」のポスターが貼られる時期になった。


▼【読了】内堀弘『ボン書店の幻』(白地社
突然、BIGBOXの最中になんのきっかけもなく読みたくなり、休憩時間に新宿区立中央図書館まで自転車をとばして借りてきた。12、3年ぶりの再読。ほとんど手がかりの無いボン書店という詩集を出し続けた出版社をしていた鳥羽茂という人物に内堀さんがせまっていく。俺はボン書店には全く興味はないけど、これスゲー本だよ、スリリング。ちなみに鳥羽は早稲田の衣服店(だったか…)で働いた後、ボン書店を興したのが雑司が谷鬼子母神のそば。元祖「わめぞ」民ですよ(そんな枠に入れるな)。再刊しないのかしら、これ。


▼【購入】日垣隆『個人的な愛国心』(角川oneテーマ21)
早稲田・あゆみブックスで購入。日垣さんの短い時事コラムはいいですよねぇ。
目次見てたら「ゲンダイ」に書いていただいた『早稲田古本屋日録』についてのコラムが収録されていた。いつも名前出して書いてもらっているのに、全てにおいてパッとしない現状なので悪いなぁ、と思う。がんばります。


▼【購入】川上弘美『真鶴』(文藝春秋
BIGBOX最終日の夕方、関書店さんが最後の追加を棚に入れている時、その中で発見。昨日お客さんから買ったばかりとか。糊も乾かぬこの本が、なんと400円。しかもオマケしてくれて300円。今年は少し小説も読んでみたい。


編集後記
「週刊現世」いかがでしたでしょうか。”半径1メートルのスクープ主義”を掲げて創刊しました。これからも「外市」の情報を継続してお伝えしていきます。厳しい世の中ではありますが、能書きいらずの行動主義で2007年を走り抜けたいと思います。まだ知り合っていない人ともどんどん仕事したいですね。今後ともよろしくお願い申し上げます。