浴槽のふた

昨日、BIGBOXの営業が終わってから往来座へ自転車へ。日中、書肆アクセスの畠中さんが差し入れを持ってきてくださったのだが、結構な量があるので、「わめぞ民」へおすそわけに。残念ながら旅猫・金子さんはすでに不在。往来座へ到着すると外市にも参加いただいているお客様Y&Nさんが。店員のなつきちゃんもいて、みんなで食べる。退屈男君のブログにもあったが、まこち嬢が子猫を拾って(3匹!)、瀬戸さんの自宅でお披露目会を開催中というのでお邪魔する。行くと、すでにマルチン君&奥様、リコシェ阿部ちゃんが。ハムスターみたいな子猫がモゾモゾしている。瀬戸さんの自宅にはすでに2匹の猫が。「じゅん」と「うめ」。みんなが新しい「なにものか」にぞっこんなので、おちつかない様子。自分はこいつらと遊ぶ役割に。自分ちの猫も、他の猫がいると落ち着かなくていつも自分の居場所を探しているので、こいつらの気持ちはよくわかる。ヒモで遊んだり、抱っこしたり。みんなでうどん食いながら楽しむ。なんだかんだで夜中1時過ぎに。阿部ちゃんも半分寝ているような感じだし、帰ることにする。鬼子母神あたりで阿部ちゃんと別れ、自転車で宿坂を豪快に下る。


自宅に戻り、部屋の電気を点けると、先ほど書いたあの猫、「ミー」が寝転んでいた。もういい年であるこいつは、ここ数ヶ月体調が悪く、やせ細って、毛並みも悪くなっていた。昼も自分の布団の上で寝ていたのだが、布団からずれた位置に横たわっていたミーは、すでに息をしていなかった。こいつは父親が拾ってきた猫で、我が家で一番最初に来た猫である。繊細な猫で、他の猫からいつも逃げ回るように寝場所を探し当てるのだが、すぐに取られてしまう。猫の気持ちなどわかる由もないが、孤独に見える猫だった。悲しいというよりは、ようやく落ち着けるんだな、と思った。
 遅い時間だったが、BIGBOX中だし風呂に入ることにする。ここ数日、ミーが寝場所として気に入っていたのが、風呂のふたの上。だからいつも入るときには、敷布になっているジャンパーごと抱えて自分の部屋に運んでから入るという面倒くさい日々が続いていた。もう今日から、入りたいときになんの障害もなく風呂に入れる。人間も動物も、実に面倒なことが多い。生きているということじだいに、面倒が多い。湯船につかりながらふと思う。面倒なことというのは喜びだ。