あいおいブックラボ、はじめます。

今年3月から中央区佃(月島駅すぐ)を舞台に、南陀楼綾繁さんと共に新しいブックイベントを始めることになりました。

あいおいブックラボ 第1回イベント
あいおい古本まつり


■日時
2011年3月26日(土)11:00〜18:00/27日(日)11:00〜17:00
■会場 
相生の里(中央区佃) 
http://www.aioinosato.jp/
東京メトロ有楽町線都営大江戸線 月島駅2番出口から徒歩4分


すでに南陀楼さんがブログにイベントについ書いていて、とてもわかりやすく書かれていますので、まずはそちらをご覧ください。
http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20110114


会場は「相生の里(あいおいのさと)」という高齢者介護福祉サービス施設です。隅田川の支流、晴海運河にかかる相生橋(あいおいばし)のたもとにあります。介護施設ながら、この施設の1Fには〈あいおい文庫〉という図書室があり、施設利用者以外にも開放されています。この文庫の管理者は砂金一平(すながね・いっぺい)さんといいます。この施設の相談員である砂金さんは、本好きが高じて、また地域の人へのアピール、本を読む喜びを分かつためにこの図書室を作ってしまったのでした。そして自分が管理者となったのでした。


昨年8月には、持ち寄った古本で古本市も開催。あの、「古本屋ツアー・イン・ジャパン」さんも訪れています。
http://blogs.dion.ne.jp/tokusan/archives/9663076.html


自分と砂金さんをつなげたのはツイッターでした。ある日、わめぞ関連イベントでおなじみの、NEGIさん(id:foxsya)がリツイート(「こんなこと書いている人がいますよ」と自分の読者に紹介する機能)していました。オープンスペースとして用意しているのに告知もままならないし、反応もない。意味があるのだろうか、という暗い気持が伝わってくるような内容だった。それが砂金さんの言葉だった。ちょっと遡って読んで、また施設のHPなどをみてみたら、なんだかとてもいい場所だった。軽い気持ちで「いい場所ですね。いつか一緒にできたらいいですね」と返信してみた。するとすぐにツイッター上で返信があり、また、メールもいただいた。自分のことも知っていてくれて、「わめぞ」さんで何かやりませんか、とあった。あっ、詳しいことはまた近くなったら書きますね。でも、こんな形で第一歩は踏み出されました。


急ぎ足で書きますね。昨年2月、駒込大観音光源寺で開催された「羽鳥書店まつり」を少し手伝わせていただいた時に、「不忍ブックストリート」と「わめぞ」が一緒に仕事する空間がとても楽しかったんですね。でも、なかなかお互いのどちらかの企画を一緒にやる、ということは生まれにくいのです。その時から、なにか気軽に一緒に行動できる「第3の場所」があったらなぁと漠然と思っていました。あくまで個人的にですが、南陀楼さんと同じ側に立ってもいい場所といいますか。なので、砂金さんから話をもらい、会場を視察させていただき目の前に広がる隅田川の支流・晴海運河豊洲のビル群の風景、スカイツリー、桜が咲くと言う川岸の遊歩道。ここなら、がっつりと取り組むことができる試みができるんじゃないか、その思いを持って南陀楼さんに構想を話してやっていただけることになりました。


自分がやりたいのは、むしろオーソドックスな古本市です。神保町の古書会館で毎週開かれているような。でも、古書会館には制約も多いし、お金もかかる。そしてお客さんも固定しがちです。もっと若い人にも、ふだん古本屋に意識的に行かない人にも来てもらいたい。でも、ディープな古本好きな人にも来てほしい。それは「わめぞ」の活動でも意識はしていますが、「ビジネスの外側」の感覚を持っている南陀楼さんが一緒にやってもらえたらもっと広がりがあるんじゃないかと思ったわけです。古本屋の感覚と、一流のアマチュアリズムの融合って楽しいんじゃないかなぁと思ったのです。「すきま狙い」じゃなくて、「新しい」ことでもあるけど「道の真ん中を歩く」感覚の同居というのをいい形で提供できたらと思っています。また、わめぞ同様に地域性は大事にしていきたいと思います。地元の出版社であるアニカの佃由美子さん(著書に『日本でいちばん小さな出版社』(晶文社))もメンバーとして協力していただけることになりました。地元の方々とも太いパイプを持っておられるので心強い援軍です(すでにその「姐さんキャラ」に自分はメロメロであります)。また、砂金さんの「地元を本で元気にする」という思いを、サポートしていけたらいいなと思っています。


団体名は「あいおいブックラボ」といいます。「あいおい」はもちろん施設名、その元となっている「相生橋」の「あいおい」です。「相生」には「互いに成長する」という意味合いもあります。これから生じるいろいろな関係が全てそうあるように、そしていろいろな人が本に関することで企画を試すことができる場所であるように、その思いをこめて名前をつけました。「あいおいブックラボ」の根幹イベントである「あいおい古本まつり」(古本になじみない人にも何かすぐわかるようにベタな名前にしました)では2日間で8つのイベントを開催します。ただ古本を買って帰るだけではなく、古本見る、月島や佃を散策する、イベントを見る、これらを自由に組み合わせて多様な楽しみができるようなイベントにしたいと思っています。どの時間でもほとんどイベント(講演、ワークショップ、展覧会、街歩きツアー、ライブ)をやっていますので両日来場されても楽しめるのではないかと思っています。各イベントの詳細は、1月末にチラシやブログ、ツイッターで発表します。


また、プレイベントとして、2月27日(日)17:00〜19:00 に、「あいおいブックラボ」代表・砂金さん、南陀楼綾繁さん、それに向井によるトークを行ないます。「あいおいブックラボ」がめざしていることをお伝えする場として、また、会場である「相生の里」と「あいおい文庫」をみなさんに紹介する機会でもあります。入場は無料です。事前予約が必要ですが、その方法は1月末ごろに発表いたします。ご興味のある方は日程を空けておいていただければ幸いです。施設の8Fにあるデイサービスセンターが会場ですが、ここからの風景はホント素晴らしいです。一足先に体験してみてください。


いろいろな企画が次々に生まれる、主役がどんどん変わっていく舞台。そんなイベントを目指します。どうぞよろしくお願い申し上げます。

あいおいブックラボ メンバー


代表 砂金一平(相生の里/あいおい文庫)


▼イベント部スタッフ
チーフ 南陀楼綾繁(ライター・編集者/不忍ブックストリート
佃由美子(株式会社アニカ)
天野みか(編集者)
根岸哲也(ふぉっくす舎)
乃木繭子(書店員/わめぞ)
退屈男(ブログ「退屈男と本と街」/わめぞ)


▼古本市 参加メンバー
チーフ 向井透史古書現世/わめぞ)
古書赤いドリル(下北沢)
古書信天翁(日暮里/不忍ブックストリート)
立石書店(早稲田/わめぞ)
西秋書店(神保町)
にわとり文庫(西荻窪)
藤井書店(吉祥寺)
古本寝床や
博雅書房(調布・無店舗)
丸三文庫(早稲田/わめぞ)
やすだ書店(国立・無店舗)
【雑貨販売】
 星燈社