トークです!

今年、わめぞは編集室屋上さんと組んで、秋にリトルマガジンの発行を予定しています。もっと「わめぞ」メンバーの顔が見えるよう、紙の上でも「本の周辺で遊ぶ」という「みちくさ市」をやってみたいと思っています。今回、いくつか最近の本の世界にまつわる話を収録しますが、それを公開トークの形で数回開催予定です。まずは「『本を買う場所』はどう変わってきたのか」というテーマで一回目を行います。データなどで語られてもはっきりいってわかりづらい!その「出版不況」という現在をわかりやすく、そしてその中から生まれてきた試みはかつてとは比較にならないほど多様化した「本の世界の流れ」を新刊書店の側から、古本屋の側から考えてみます。本の世界のこういうテーマは「情」に流されてしまうケースが多く、結局のところの問題点がうやむやにされる場合が多く見受けられます。今一度、自分が楽しんでいるこの本の世界がどのように生まれてきたのか。流れを知らず軸を決めないまま「いい」「悪い」で未来の話などできないのではないか、というところから企画しました。真面目なテーマですが、「わめぞ」テイストで楽しく、わかりやすくみんなで考えられればと思います。よろしくお願いいたします。
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わめぞ×編集室屋上 企画トーク

「『本を買う場所』はどう変わってきたのか」
2014年2月23日(日) 15:00〜18:00頃
入場料1200円 20名限定


出演者:
書肆紅屋(ブログ「空想書店 書肆紅屋」主宰)
内堀弘石神井書林
原田真弓ひぐらし文庫/元書店員)
柳瀬徹(フリー編集者/元書店員)

司会:向井透史古書現世


会場 編集室 屋上 
千代田区西神田3-8-5 ビル西神田301
MAP>> http://www.oku-jo.com/event/index.html#access


■予約方法
下記のメールに、タイトルを「2/23トークイベント」として、お名前、人数、緊急の連絡先(携帯番号)をご記入の上お申し込みください。こちらからの予約完了メールを返信しますので、ご確認くださいませ。
▼予約アドレス info@oku-jo.com


普段、みなさんが本を買っている場所。大型新刊書店だったり、小さいけど工夫の凝らされた街の本屋さんであったり。昔ながらの古本屋だったりブックオフだったり。もしくは新刊も古本もネット買いが中心の人もいるでしょう。これだけ「本が売れなくなった」と言われる中で、本を買う選択肢はどんどん増えています。今回のトークでは、「出版業界」という大きな流れの中で、みんなが利用している現在の多様な「本を買う場所」はどのような意味を持って生まれてきたのか。それを新刊書店の側から、古本屋の側からの両方から考えてみたいと思います。まじめなテーマですが、「わめぞ」らしいリラックスして楽しく勉強できるトークを目指します。


第1部 新刊書店の側から
新刊書店は「出版不況」の最前線にいると言ってもいいでしょう。書肆紅屋さんによるデータなどを元にしたここ数十年の出版全体の激変の時代をもう一度わかりやすく整理してもらい、元書店員である、原田真弓さん、柳瀬徹さんの現場で感じていたことを含めて新刊書店が「本を売る場所」としてどう変わってきたのかを聞きます。また、『本を読む場所』としての電子書籍、図書館、ブックカフェなどについても考えます。


第2部 古本屋の側から
第1部の話をふまえ、ブックオフ出現、新刊書店の古本併売、一箱古本市の隆盛など出版業界を含んだ意味で古本屋の変化を考えるトーク。90年以降の古本屋業界について内堀弘さんと語りながら「古本を売る場所」の変化を聞き、本の世界全体のなかでの古本屋の位置を探ります。


書肆紅屋(しょしべにや)
本名非公開。ブログ「空想書店 書肆紅屋」主宰。書店、取次、編集、営業などありとあらゆる本の仕事を経験している。著書に『書肆紅屋の本』(論創社)。


内堀 弘(うちぼり・ひろし)
詩歌専門の古書店石神井書林」店主。著書に『石神井書林日録』(晶文社)、『ボン書店の幻』(ちくま文庫)、最新刊『古本の時間』(晶文社)がある。


原田真弓(はらだ・まゆみ)
ひぐらし文庫店主。 大型書店に勤めた後 出版社の営業職を経て東京・雑司ヶ谷に「ひぐらし文庫」をオープン。現在はウェブショップとして活動中。


柳瀬徹(やなせ・とおる)
フリーランスの編集者・ライター。青山ブックセンター勤務を経てフリーの編集者、ライターになる。企画や編集をした本に『脱貧困の経済学』『もうダマされないための「科学」講義』『「デモ」とは何か』『みんなで決めた「安心」のかたち』『生きていく絵』がある。


向井透史(むかい・とうし)
早稲田の古本屋「古書現世」店主、みちくさ市を運営する「わめぞ」代表。著書に『早稲田古本屋日録』『早稲田古本屋街』がある。