高田馬場

高田馬場駅前のムトウ楽器店が4月末で閉店するという。通り向かいエスカレーター2階の楽器なども置いてあった店舗もすでになく(一時期はBIGBOXの2階にあったことも)、ムトウそのものが無くなる。隣の未来堂書店もすでに閉店した。早稲田住まいとしてはレコードの時代から「音楽を買う」ということはムトウだったし、コミックの新刊は未来堂(またはソーブン堂)で買うことが多かった。とはいえ最近はまったく利用していなかったわけで、残念といえば残念だが、そういう自分としてはただ受け入れるだけである。


実際、自分はたくさんの高田馬場の記憶を削られてきた。高田馬場東映も、BIGBOX1階奥の噴水広場も、たこ焼きの「みかど」と横のゲーセンも。でも、自分はただ当たり前に「今の高田馬場」を以前とは変わらずに受け入れている。BIGBOXの色が変わっても、東映があったビルに大型スクリーンができても、ドンキホーテができても、自分の「高田馬場」はあまり変わっていない。「早稲田」は違う。まったく記憶と重ならなくなっている。「高田馬場」は変わっていく風景を飲みこんでいく街だ。ギラギラなドンキのネオンもそこに十年以上あるように感じる。


2008年に副都心線ができ、渋谷と池袋が「山手線」以外でつながった。来月16日には副都心線東横線がつながる。少しずつ、高田馬場も影響を受けていくだろう。もし、高田馬場が「変わった」と感じたら、自分にとっても大きな変化が訪れるような気がする。自分はその日を、少し怖く感じている。

【明日から!】 毎月恒例 
高田馬場駅前・BIGBOX 古書感謝市 
2013年3月1日(金)〜5日(火)日曜・最終日20時まで 
会場・BIGBOX1階コンコース(高田馬場駅前) 
早稲田を中心とした古本屋参加の古本市。今月は早稲田のわめぞメンバー全員参加!