労働

数年前、真夜中に週二回ほどではあるが働いていたことがあった。お金が欲しかったというわけではなく、不安障害的な感じがピークに達し、夜の暗い自宅にいることができなくなったからであった。仕事は秘しておくけど、夜10時ぐらいから朝方まで働いた。大変とかそういうことではなく、ただただ何も考えないで仕事をするのは悪くなかった。休憩時間に、少しだけ開く窓から新宿の夜景を眺めた。朝早く帰ってきて、お昼ごろまで寝て、普通に古本屋になる。


久しぶりに外働きしてみて給料をもらって、なんだか嬉しかった。単純にやっただけお金がもらえる。普段の自分の自営業者としての実力の無さを感じて少し落ち込みもしたけれど、朝方の日高屋で餃子を食べて、一万円札で支払って、なんだか充実した気持ちになった気でいられた。一年半ぐらいして、ふとなんでもなく寝られた夜があった。その直後、仕事はやめた。寂しい気分をほんの少しだけひきずって、普通の生活に戻った。


家庭の事があまりにもガタガタで、今度は本当にお金が目当てで働かなくてはいけなくなるかもしれない。店舗もいつまでできるかもわからない。今はきっと何があっても、感傷的になるでも哀しく感じすぎることもなく、ただ一日を生きていくことに対して純粋に受け入れられるような気がする。その時が来たら、ただその線路を走るだけということだ。これ、別に暗い気持ちで書いてるわけじゃないですからね(笑) その時が来なくても、なんか仕事あったら気軽に誘ってくださいませ(引っ越しもしなくちゃいけなくなったので)。もちろん古本の買い入れも(笑)