工作舎の屋上から街をながめた日

昨夜『インテリア・オブ・ミー』を読了。心地よい孤独を提供してくれる一冊でした。


店を開けて1時間ぐらい仕事。お昼過ぎ、店を出て渋谷へ。ハチ公前で待ち合わせ。俺がハチ公の横にいると、「渋谷」というより「上野」だ。南陀楼綾繁さんと牛イチローが来る。歩いて松涛方面へ。お金のありそうな家が並ぶ道を、お金の無さそうな一行が歩いていく。1時、工作舎に到着。南陀楼さんのご紹介で、引越しで新社屋にもっていかないものを引き取りに来たのだ。通常、売り手の名前を出すのは御法度だが、南陀楼さんが自分の日記などのネタにしたいのでと許可をもらっているらしい(それもすごい話だが)。なのでご承知下さい。


南陀楼紹介ルールにより、好きな本を1冊無料で抜くということになっているので、それを待つ。工作舎のIさんが「1冊とはいわずどうぞ」と言うや数冊かかえこむ。イイ本抜く、ほんと。その後、牛イチローと棚から抜いてどんどん縛る。南陀楼さんはそれを下に運ぶ。本は2階と、屋上へ上がる階段部分に置いてあるので、下ろすの大変。先ほど、「ネタになるから縛った後の本抜いてくださいよ」と言ったら「それはなぁ」と言っていた南陀楼さんであるが、結局抜いてるんですけど・・・。さらに「疲れた」といってガンガン縛っている俺の目の前で椅子にデロ〜ンと座っている。「目につかないとこ行ってくれ!」と心で思っているとどいてくれた(目が怖かったらしい・・・)。南陀楼さんは先に帰ることになり別れる。お疲れ様でした。


その後、どんどん縛っていく。俺は腰痛持ちで微妙にサボりながら。牛イチローはガンガンやる。「これでギャラ同じ」とどこかで聞いたことのあるような感じ。運送屋さんが到着して、縛った本を下ろしてくれる。5時ごろ終わる。お茶をいただきながらビデオカメラで撮られる。記録を残しているらしい。疲れたアホ顔をさらしていたことだろう。自分でたくさん売ってきた工作舎の本がここから生まれたのかと思うと、なんとも言えない気分になる。この建物にも「お疲れ様」といいたい。


運送トラックに乗って神保町の古書会館へ向かう。2トントラックでミッチリではなくサラリ積んで満載という感じ。到着すると、市場に来ていた岡島父、白鳳書院さん、千葉の山本書店さんに手伝ってもらいカーゴに下ろす。それをとりあえず2階に直置き。明日、出品できるように仕分けする。音羽館の広瀬さんがいたので「いいのありますぜ旦那」と営業しておく。西秋さんにも会って立ち話。6時すぎ終了。疲れたので帰りたいが、今日は南陀楼さん主催のBOOKMANの会がある(完全に忘れていたが、昼聞いて思い出す)。メンバーが興味あるものをゲスト呼んだりして話す会。茗荷谷の寿和苑にて。ちょうど早稲田の飯島さんがいたので、車で送ってもらうことに。ラッキ〜。今日は『脇役本』の濱田くんが幹事で、カエルのキャラクターの変遷を追う発表。ゲストは「ガラクタをちゃぶ台にのせて」(晶文社) の著者でもある、さえきあすかさん。さえきさんに挨拶しようとしたら「もしかしてセドローさん? イラストそっくり」と言われた・・・。テーブルの上がカエルだらけになる発表でした。楽しかった(知らない人がいきなり入ってきたらやばい宗教だと思われたかも)。


さくら水産」で飲み会。0時前に解散。雨が降っているのでタクシーで帰ってくる。床につくと頭痛がひどい。メルマガ「早稲田古本村通信」8月の情報号の発行はしばらくお待ちを。


南陀楼綾繁さんより、編集した『チェコマッチラベル』(ピエブックス)をいただいた。贅沢な本だ、これは! ラベルの内容は教科書みたいな事なのに、デザインですばらしい物になっている面白さ。言葉で紹介してもしょーがない。手にとってもらえばわかります。

チェコのマッチラベル チェコで見つけた、あたたかなともしび

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