哀しみのマギー五郎

まだまだ文庫の値つけ続き。帳場裏から、大量赤川次郎、大量西村京太郎が発掘される。思い出した、これら、同じ方が売りに来たんだった。去年の秋ごろだったかしら。青空古本祭には持っていってもしようがないから、裏に積んでおいたんだった。そのまま上に本が積まれて埋もれていたのだ。どうでしょう。西村京太郎は安くつければ売れるが、赤川次郎をワゴンに大量投入するのは勇気いるなぁ。まぁ、駅前ってどんな作家さんでも「売れない」とは言い切れないんですけども。結局、赤川次郎は保留。午後2時ぐらいに文庫の値つけを終える。まだ足りないけど、あとは会期がはじまってから親父に頼もう(笑)。


午後は、年末の新宿展の売れ残り整理。思い切って値下げする。親父は裏で新ネタを値つけ。月曜日搬入だから、もう時間がない。ひたすら。


4時ごろ、右文書院の青柳さんが来店。単行本のゲラを取りに来ていただいたのだ。もう、次は軽く直すだけだろう。代わりに、後から入稿した書き下ろし一篇と、あとがきのゲラを受け取る。いろいろと打ち合わせ。結局タイトルは「早稲田古本屋日録」でいくことにした。「古書現世店番日記」がいいんだけど、「早稲田」を入れたい事、固有名詞はなるべくさけようという事で。別冊栞も、素晴らしい方々が書いてくださる事になった。堀切直人さん、河内紀さん、田村治芳さん、南陀楼綾繁さん、浅生ハルミンさんの五人。セド感激にございます。もうちょいです。


5時、三楽書房のアキヒロを待ち合わせ。今日は東京古書組合新宿支部の新年会。場所は大塚なので、「面影橋」から都電荒川線に乗って向かう。チンチン電車ね。親父は先に行ってしまった。乗ったらなんか「早稲田」から乗った古本屋が3人。挨拶。それにしてもいいよなぁ、都電は。子供のように窓から景色を見る。大塚について、駅から数分の寿司屋へ(店名失念・・・)。なんだか大塚は、人の量は違えど高田馬場と雰囲気が似ている気がする。6時、宴会がはじまる。伊勢海老おいしいわぁ。


途中、なぜだか怪しい手品師が入ってくる。サービスでテーブルマジックを披露してくれるという。なぜステージじゃなくテーブルマジックなんだ・・・。それっぽい格好をしている。見た瞬間、脳裏によぎる「飛んで火に入るなんとやら」。いきなり誰かが「あれ? マギー? マギーじゃない?」と声を出すや、大マギーコール(似てねーよ!)。「いっ、いえ、違います・・・」と言うも、日和って「でっかくなっちゃった!」のネタをやる手品師。「やっぱマギーだ!」とあちこちから。「いえっ、これはネタで・・・違います・・・」と言い訳する手品師。「で、あんたなんて名前? マギー五郎?」誰だよ、それ! すでに収拾がつかない。そんな中、テーブルをまわって手品を披露していく。一通り終わったら拍手の後、また「で、あんた、何マギー?」と聞かれてるし。しかも「遠慮はいらない、歌っていけ! いいから!」とか言われて「わっ、私は手品をやるものなので・・・」と逃げる手品師。見ていて、かわいそうでした・・・。


いよいよ終了。「今日の締めは長老に」と締めの時間。長老(たって70ちょい。だけど元気すぎの方)舞台へ。ベロベロだ。いきなり「みんな〜俺より先に〜逝くな〜」と絶叫。「それでは、三三七拍子を三本で一本です」。わからないよ!! 結局三本締めで終える。はずだったのだが、なぜか締めた張本人が「カラオケやるぞ!」とリクエスト。一人だけのカラオケ大会に。歌い終わると、「みんな〜俺より先に〜逝くな〜」勘弁してくださいよ!


せっかくなので、「ブ」へ寄る。15冊ほど買って、都電で帰ってきた。凄かったけど、正直面白かった今日は(笑)。なんか、明けた新年が一瞬で暮れそうな、会でございました。


さっき、思い立って遅くまで営業している早稲田駅そばの〈あゆみブックス〉へ。日垣隆『使えるレファ本150選』(ちくま新書)を購入。オイラみたいな無知っ子には、ありがたいのよ、ホントに。

使えるレファ本 150選 (ちくま新書)

使えるレファ本 150選 (ちくま新書)