ひとり、チキンライス

本日も一日中、古書目録の入力作業。日本史を進んできて、明治まで来ました。店猫ノラが、昨日の「本能寺の変」に続いて「明治維新」をおこすかと思うも、寒いせいかテレビ上で寝たまま也。昼食後、未来社単行本の取材お願い一軒。明日に決定。


ついつい、民主党の党首選挙を見て遅くなった。決まったあとに呼び込まれた前代表の前原さんが、「えっ、ボク?」みたいな顔して、めちゃくちゃ一般人オーラ出しながら出てきたのに笑った。小沢一郎、いちいち記者の意地悪な質問に反応しすぎ。「WiLL」で花田編集長との対談「潰すなんて訳ないっすよ〜クラッシャー対談〜」をやってほしい。


夕方、母方の田舎から、いとこが上京してきた。母親が会うなり、「あら、どうしたの? 7日に来るっていってたのに」。今日が7日だよ! しばらくして親父が「じゃあ○○ちゃん連れて夕食食べに行くから。お前は適当に食ってくれ」と言われる。なんで誘われないわけ・・・。閉店まで、しょんぼり入力続き。大逆事件まで来た。


自宅で寂しくチキンライスを作って(モモ肉をデカめに入れてやったぜ)食べてから店に戻り入力続き。これから帰って、単行本の加筆をやります。


大家さんに家賃滞納の住民が襲われたという事件。タバコ吸いながらマスコミに答える日景忠男のような被害者が気になってしようがありません。


それから! ポプラ社さんから海野弘著『海野弘 本を旅する』が届いた。ウェブ上で書影を見ていたが、実物はまた違う雰囲気。表紙にある海野さんの写真がね。いいですよ。なかなか全貌がつかめない作家であった海野さんの、秘密が少しあかされたような本。影響を受けた本100冊の紹介と、海野流読書術。本の紹介は、1冊で1ページで、テンポよく読めてしまう。ひとつだけ紹介。ロラン・バルトの『美術論集 アルチンボルドからポップ・アートまで』(みすず書房)について。一部ね。

バルトはプロレスのような通俗的現象について神話的に語ってくれた。プロレスによって世界の構造を語れるのだ。私はそれまで、美術評価について固定的に考えていた。しかしあらゆるものをアートとして語ることができるとおもった時、肩から力が抜けて自由になった。たとえばファッションについて語るのに、ちょっと抵抗があったが、そういう差別意識がなくなり、なんでも書けるようになった。

この本は、編集協力として南陀楼さんが関わり、ポプラ社側の担当が、『古本道場』の矢内さんだ。満足できる一冊の匂いがする、読む前から。4月11日に取り次ぎ配本だそうで、12〜13日には並ぶか、という感じですか。bk1では予約受付中だ。
http://www.bk1.co.jp/product/2656169
また、現在、右文書院から刊行中の「海野弘コレクション」(全3巻)の最終巻は、海野さんが、自著を語るという、この本と対をなすような内容になっているそうだ。こちらは6月刊行予定。あわせて読みたい