あのころは

午前中、12月開催の新宿展目録書き終了。3ページ分、144点。昼食後、担当のブックスアルトさんに提出。「一番乗りですよ」。その後、セドツアーで買って来た本を値つけ。ほとんどは12月に予定しているイベント用にする。その他新入荷の本も値つけ。ガッツリつけて、全部棚入れ。文庫の値つけしようと思ったら時間ぎれ。明日にします。


なんか少ない行で終わってしまいました・・・。そういえば南陀楼綾繁さんとのトークショーは今週末。で、最近やたらと聞かれる「南陀楼さんとはどこで知り合ったの?」という質問(なぜかやたら聞かれる)。当時とは環境もだいぶ違いますし、簡単に答えたいと思います。


初めてお会いしたのは2002年でした。それほど古いつきあいではないのです。この年、第17回早稲田青空古本祭の古書目録である「古本共和国」の特集を何にしようか迷っていました。で、決めたのが「幻の古書店街」というもので、書き手に架空の古書店になっていただき、架空の本で古書目録を作ってもらうというものでした。でも、当時はほとんど伝手もなく、誰にお願いしようか悩んでいました。そこで自分が書かせてもらっていた同人誌「サンパン」の発行人である松本八郎さんに相談。紹介してもらったメンバーの中にいらっしゃったのが南陀楼さんでした。確か初対面は、ある日突然、南陀楼さんがお店に来てくれたのでした。自宅にいたので、あわてて店まで自転車をこいだのを憶えています。その後、無事に古本祭も終わり、特に何も無かったのですが、ある日。南陀楼さんが興味ありそうな冊子を手に入れたのです。いりますか?とメールをすると「いる」とのお返事。その時、「一度飲みませんか」と誘っていただいたのです。


その後すぐ、当時リブロ池袋にいた荒木幸葉さん(書評のメルマガにも連載しているあの荒木さんです)と3人で早稲田で飲みました。その時、いろいろ話して南陀楼さんが興味を抱いたのは早稲田の本屋さんの面白話(いこいさんの話とか)。「いつか書いてくれよ」と話して別れたのでした。


さらにその後、南陀楼さんはある古本ツアーに誘ってくれました。南砂町の「たなべ書店」の支店をひたすら回るというものです。ついついドッサリ買ってしまいました。内澤旬子さんと初めて会ったのもこの時。数日後、皇帝ペンギンに擬獣化された自分の絵がFAXで送られてきました(「これがアナタです!」とか書いてあった・・・)。この買いすぎたエピソードと絵が、セドロー君の原型となります。


その後、南陀楼さんはあるフリペを発行することになりました。「モクローくん通信」です。南陀楼さんのところへ届く古書目録について大賞や日記を掲載したものです。内澤さんの4コマ漫画もあります。これに早稲田の店主の面白い話を書いて欲しいと言ってくださったのです。こうして、あのキャラクター、目録好きのモクローくんと、セドリ好きのセドロー君が生まれたのです。月刊(一応)でしたが、初めて「サンパン」以外の媒体に毎月文章を書く経験になって、とても新鮮な日々でした。ようするに「本好き」の方々がいる世界へ連れ出してくれたのが南陀楼さんなのです。思えば『早稲田古本屋街』の元になった「未来」の連載も、未来社の小柳さんが「モクローくん通信」を見て「何か書いてください」と言ってくださったのです。でも、メチャクチャな(文章的には「WiLL」連載ぽい)あれを見て未来社の人が依頼に来るというのは今思えば凄いことです。なぜだ(笑)。


で、現在に至ります。本当は、体型以外はあまり「あわない」ような気がします(笑)。スタイルが違いすぎるというか。学校で同級生だったら、同じグループにはいないのではないかと思います(笑)。でも、何かをやろうとして、道を曲がるとそこに必ずいる人です。これからも、何かとお世話になることと思います。見捨てずよろしくお願いいたします。まぁ、こんな感じです。皆様、よろしければトークショーにいらしてください。

■■『路上派遊書日記』『早稲田古本屋街』刊行記念■■
「路上派古本宣言! 〜古本屋のある街で〜」

南陀楼綾繁(ライター)×向井 透史(古書 現世)トークショー

■開催日時
2006年11月18日(土曜日)
15時00分から17時00分(開場14時45分)
■開催場所
東京堂書店 神田本店6階 http://www.tokyodoshoten.co.jp/
■参加方法
要予約。参加費500円
電話または、メール(tokyodosyoten@nifty.com)にて、
件名「南陀楼綾繁 向井 透史 イベント希望」
お名前・電話番号・参加人数、をお知らせ下さい。

■11月17日以降は、お電話にてお問合せください。
電話 03−3291−5181