河内さんという人

新宿展終了。経費取られなければなぁ。閉店間際、さとし書房さんの棚から、しまおまほ『まほちゃんの家』を買う。値札の半額にしてくれた。父、伸三とのツーショット写真、伸三氏の目がステキだ。


終了後、早稲田へ戻る。早稲田古本屋街の会議。秋の青空古本祭の件など。その後、BIGBOX終了後の催事についての話。ある場所でやる、というのだが、それは変わりにはならないだろう。メンバーもスライドするわけではなさそうだ。まだ具体的なことは何も決まっていない。自分は参加するというか、側面から協力したい、と思う。正直なところ。その後、牛イチローと〈ニュー浅草〉で飲む。だんだん店員さんに日本語が通じなくなっている・・・。それはそれでこの店らしくてよいのだが。今年の年末までのあれこれを話す。楽しみと不安と、両方ある。どうも最近いっぱいいっぱいで、どうにもならない日々だ。焼きそばをにらみつけて一気に食う。11時まで。


店に戻ると「彷書月刊」5月号が届いていた。5月6日、外市2日目に開催されるワメトークvol.1「WAMEZO TV」でお世話になる映像作家・河内紀さんの特集だ。以下目次。

特集「河内紀の眼と耳」
鈴木清順「音の粋人」
対談 耳の自己主張 鯉沼利成×河内紀
小沢信男河内紀『ラジオの学校』を読む」
坪内祐三「『ベニヤの学校』のこと」
鶴見俊輔「戦後教育を受けての側の証言」
河内林哲紀夫「切り貼り古本探偵1+2」
『にわとり日記』
秋山道男・談「そういう軽さ。」
『日本童謡集』まえがき
荒戸源次郎「さくらの花の咲くころは」
南伸坊『河内さんのこと』
中山千夏「テコラマの時代」
佐藤信「『ヤング・パンチ・シリーズ』の頃」
池内紀「「紀」世代のこと」
天沼中学校文学クラブ誌「箱庭」
辺見じゅん「時を呼ぶこだま」
後藤仁「河内紀…創像者」
高橋徹「河内さん」
河内紀「ふつうのことを整理せず、記録する」


イベント、ワメトークにて上映するドキュメンタリー「たぐちさんの一日」についての記述が、目次の最後「ふつうのことを整理せず、記録する」にあったので引用する。

 題材はそのときどき、そこに人間がいる限り、ジャンルは何でもよかった。というよりもジャンルに区分けできない、ふつうの人間、あたりまえの人間の暮らしを記録してみたかった。
 『ドキュメンタリー人間劇場・たぐちさんの一日』(一九九九年五月二十二日、テレビ東京)でやりたかったのも、そんなことだった。あたりまえのこと・ふつうのことは、なぜか記録に残らないのだ。歴史年表をいくら眺めても、その時代を生きたふつうの人間のことが一行も描かれていないように。
 だからこそ、ご飯を食べるとか寝るとかおしゃべりするとか、ごくふつうのこと、それをなるべく整理せず、記録しておくことが私の作りたいドキュメンタリー、私の「放送」なのだ。


当初、河内さんのトーク相手には、ある作家さんを提示したそうだ。そうしたら河内さんは「僕は雑談、おしゃべりがしたいなぁ」とのことで、リコシェの阿部ちゃんや、「彷書月刊」の目時さん、屋良さんが「おしゃべり」の相手になったのだ。あぁ、これでよかったんだなぁ、と思う。トーク&上映会、予約受付中です。このブログの上のほうに予約方法あります。