掘り出して、読んで

一日中、山積みになっている本の整理。山を崩して、値段つけて棚に出す。売れ残りの放置が多く、値札をはがして百円均一にするのがほとんど。でも、その下から5000円ぐらいはつけられそうな本が2冊ぐらい出てきたり。なんでここにあるのだろうか。思い出せない。整理しても整理しても、いつまでもキレイにならないダメ男。


しかもである。出てきた本をつい読んでしまい進まない。「本の雑誌」1989年11月号の特集は「危険な装丁 胸さわぎ」。「和田誠・装丁劇場」では村上春樹自装の『ノルウェイの森』についての話が。「プロにはできない」と絶賛していたら、丸谷才一に「大人が子供の絵を褒めているみたいだ」と言われたのだとか。自分が『ノルウェイの森』を装丁したら、という図案もあるのだが、笑ってしまった。「まさかね」とあるけど。
 『噂の眞相一行情報大全集』もつい読みふける。やっぱり笑える。「かつら疑惑の亀井静香が記者に髪を引っ張らせ疑惑払拭も今度は植毛説」とか「中曽根康弘中森明菜と寝たというとてつもないウワサが早大で蔓延中」とか「あの深見青山と角川春樹が対面するもお互い神様きどりで自慢話に終始」とか「長嶋一茂が立教時代に北朝鮮崇拝I教授に「北はいい」発言で単位取得説」とか、「あの江國香織が寿司屋で珍味を勧められ「精子の味がする」との仰天発言」とか。


夜、某社編集者さんと飲み。いつもどおり3杯飲んで、あとはウーロン茶。でも別れて帰ろうとしたら、また飲みたくなり、缶のサワーを飲みつつ帰ってくる。寝る前に、荒川洋治『忘れられる過去』をチビチビ読んでいる。1篇ずつしか読まない。だからもう一月くらい本を読了していない。でも、いまはそれが最良の読書なのだ。