あいおい古本まつり(1)

8月25〜26日に開催の「第4回あいおい古本まつり」のトークの話を、ひとつずつしていきたいと思います。第1回目の今日は、角田光代さんと文月悠光さんのトーク(8月26日 15:30〜17:30)について。


角田さんと初めてお会いしたのは、岡崎さんとの共著『古本道場』(ポプラ社)の時でした。そのころから、何か角田さんとお仕事したいなぁ、と思ってはいたのですが、会ったことがある方ならおわかりの通り、本当に優しい方で。だからこそ中途半端に何かは頼めない、という気持ちがあり、そのまま何もなく。昨年でしたか、ツイッターで再会というのも変ですがたまにコメントいただいたりしたりさせていただき、当時にくらべると自分もあれこれと「場所」を持っているので、機会があればなぁと思いながらもまた以前と同じ感じで。


 文月さんは以前、まだ往来座外市をやっていたころにPippoが「来ていた」と教えてくれて。もう中也賞受賞していたと思います。気になってブログ読んだり詩集読んだりしてとても興味を持って。文月さんは本当に本が好きで、BIGBOXの古本市に来てくれることもあり、はじめはツイッターでなんとなくやりとりしたと思います。その後、古本市でたまに挨拶するようになって。書評などもできるかぎり目を通してきました。まぁ、ただのファンですw


今回、まずイベントの「核」を決めようと話し合ったのですが、そこで角田さんの名前が出て。なんとなく迷わず「やりたいな」と思って。ようやくそう思えたわけです。当たり前のようにご多忙な方ですし、まず、こういう場所に出ていただけるのかもわからないので、お相手はともかくまず可能なのかどうかを甘えて聞いてみたところ、ツイッターのDMだったので何回かに分けてご質問しようとしたところ、最初のを送って二つ目の文章書いてる間に「まだ全部見てないけど、いいですよ」の返事があって。うれしくてうれしくて。お相手探しがはじまりました。


いろいろ、頭に浮かぶ方あれど、すでにトークをされていたり、腑に落ちなかったり、自分の知識範囲の狭さにがっかりしました。で、もう一度、『古本道場』を読んでみることにしました。早稲田篇を再読していて、角田さんが学生時代に古本屋を回っていたころの話をいろいろ思い出して。その時、ふと文月さんのことを思い出しました。たしか、前にブログで角田さんのことが好きって書いてたなぁ、と。ちょっとネットであれこれ調べてみると、お二人とも早い時期から「書く人」になると決め、大学生時代にはすでに「依頼されて書く人」になっています。まさに今、現役学生としてこれからの自分を考えているだろう文月さんが、「学生時代に本を読むこと、書くこと」そういうことの時代の違いや感覚の違いなどを角田さんと話したら面白いんじゃないかなぁと思いました。角田さんに尋ねてみると「いいですよー」の返事。さっそく文月さんに連絡をとり、OKをいただき決定しました。


文月さんは小学生のころから角田さんの小説を読んでいたそうです。今日、チラシを店まで取りに来てくれた文月さんと、少しいろいろ話しました。「最年少」と呼ばれること、就活のこと、詩以外の文章を書くということ。自分は文月さんの倍の人生を生きていますが、そういうことが消えていく、そういう言葉を聞かせてもらえる人です。当日、どのように角田さんと文月さんの思いが混ざり合うのか、とても楽しみです。互いの役割が違う形で二人とも主役というトークを受けていただいた角田さんには本当に頭が上がりません。


自分は一ファンとして、文月さんをこれからも見ていきます。これから五年後に、このトークがどのような位置になっているか。あいおい古本まつりでやりたかったコンセプト、この場所から何かがはじまる、そんな時間になったらいいなと思います。皆さんもぜひ、二人の初対面を、見に来てください。


【あいおい古本まつりトーク
角田光代×文月悠光「書くこと、学生として」
2012年8月26日(日)15:30-17:30
相生の里8F・デイケアセンターにて(月島駅すぐ) 
予約受付開始7月28日〜
詳細>http://aioibooklabo.com/event_kakukoto.html