週刊現世 創刊3号
第一回の外市まで一ヶ月をきった。これまでに開催、火星の庭の参加などをスクープしてきた本誌だが、いまだその全貌はつかめていない。残りは小さな一箱古本市も同時に開催するということだけはわかっているのだが、どうしても参加者などが取材しても明らかにならないのである。そこで、最後の謎である一箱古本市のことも含め、会場提供者でもある往来座の瀬戸氏に、正式にインタビューを申し込んだ。すでに参加者などの交渉も終わったのか、あっけなくOKが出た。そこで、本誌編集部は閉店後の古書往来座へ出向き、話を聞いた。
編集部 いよいよ外市まで一ヶ月をきりました。そこで瀬戸さんにまだ出ていない全ての情報を語っていただきたいのです。まずは一箱古本市については?
「今のところ、10人近い参加を予定しています。向井さんの交渉によって、岡崎武志さん、南陀楼綾繁さん、浅生ハルミンさんの参加が決まりました」
編集部 岡崎さんが参加されるのですか!
「はい。お忙しい中、協力していただけることになりました。そして、その岡崎さんの連載なども掲載されている池袋シネマ振興会の公式フリーペーパー「buku」編集長の北條さんにも僕が声をかけさせていただいて参加していただくことになりました。北條さんは「編集会議」での古本屋紹介連載の担当ライターさんでもあります」
編集部 その他には?
「あとはうちのお客様数人に声をかけさせていただきました。4、5人のお客様です。毎回、いろんな方が参加しやすいように「一箱」部門を作りました。今後はプロの古本屋が「一箱」枠で参加することもあると思います。気軽に参加できるようにあるわけです」
編集部 いわゆるプロ枠、現世さんや立石さんなどの出品量はどれくらいなのでしょうか?
「うちの均一を入れている棚を使用してもらいます。各店160冊前後です。ただ、その他に棚前に箱を置いて大判本や文庫を置く予定だとも聞きました。なので200冊ぐらいではないでしょうか。最低ラインが160前後ということです。量に関してはあまりキッチリ決めないようにしたのです。売る側次第でどうにでもなるような感じにしたいと思っています」
編集部 火星の庭さんは?
「プロ枠です。ですから先ほど言ったように160冊前後の出品になるかと思います」
編集部 わめぞオールスターの皆さんはどのような出品方法になるのですか?
「現在、外のウインドー前均一コーナーで使用している3段ぐらいの小さな棚があるのです。それを基本としますが、各々バラバラな出品方法となります。この台と一箱、という方もいるでしょうし、一箱だけの出品という方もいます。自分が出しやすい方法で、ということになりますね。量もかなり違ってくると思います」
編集部 最後に一言。
「『外市』とは何か、ということは開催間近に向井さんが書いてくれると思います。今のところ言えることはひとつだけです。2月24日、外行く?」
編集部 ありがとうございました。
「外、行く?」
■■古書往来座 外市(そといち)〜軒下の小さな古本祭〜■■▼日時
2007年2月24日(土) 雨天決行(やや縮小します)
11:00〜19:00(往来座は22:00まで営業)
▼会場
古書往来座 外スペース
東京都豊島区南池袋3丁目8−1 ニックハイム南池袋1階
電話番号 03ー5951−3939
http://www.kosho.ne.jp/~ouraiza/▼参加店舗
■第一回ゲスト
bookcafe 火星の庭(仙台) http://www.kaseinoniwa.com/
■古本屋軍団
古書往来座(雑司が谷)/古書現世(早稲田)/立石書店(早稲田)
■わめぞオールスター
武藤良子(雑司が谷)http://www.geocities.co.jp/Milano-Aoyama/5403/
旅猫雑貨店(雑司が谷)http://www.tabineko.jp/
リコシェ(雑司が谷)http://www.ricochet-books.net/
ブックギャラリーポポタム(目白)http://popotame.m78.com/shop/
琉璃屋コレクション(目白) 版画製作・展覧会企画
退屈男(名誉わめぞ民)http://taikutujin.exblog.jp/
■一箱古本市スペシャルゲスト
岡崎武志堂(岡崎武志)/古本けものみち(南陀楼綾繁)/
ハルミン古書センター(浅生ハルミン)/北條一浩(「buku」編集長)
他、往来座お客様オールスターズ約5名
特報!
『世界屠畜紀行』サイン・イラスト入り本、入荷
お世話になりっぱなしのイラストルポライター、内澤旬子さんの新刊『世界屠畜紀行』が入荷しました。10冊限り。しかもサイン、イラスト、落款入りです。先日、高田馬場で受け取り、近くの喫茶店でサインなどを入れてもらいました。賑やかな店内に、この本が山積み。大量の「屠畜紀行」という本、それになにやら書き込んでいる美女、それを待つうさんくさい過食症のホリエモンみたいな男。「セドローくん落款押して!」「はっ、はい」「朱肉つけすぎ」「すっ、すみません」内澤さんには頭があがらんとです・・・。早い者勝ち。今回はお店限定、郵送販売はいたしません。思い出すなぁ、取材帰りにお店寄ってくれて、スケッチブック見せてくれたんだけど、開いたら血まみれ・・・。違う取材だけど一緒にポシンタン(犬鍋)食べにいったり。
見たい知りたい肉のつくりかた
アメリカ、イラン、インド、エジプト、韓国、チェコ、モンゴル、東京、沖縄・・・・見てきました「動物が肉になるまで」。屠畜場イラストルポ!
ブックデザイン・寄藤文平/坂野達也
- 作者: 内澤旬子
- 出版社/メーカー: 解放出版社
- 発売日: 2007/01/01
- メディア: 単行本
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週間ワイド特集〜今週のツボ
▼なぜか・・・
上記記事の内澤さんのサイン中にした会話。酒井順子著『負け犬の遠吠え』を読んで。「なんかワタシ結婚してるのにズシリと来たよ」。南陀楼氏の立場は・・・。
▼最近近くで見て強そうだと思った人物
佐藤江梨子。いいミドルを蹴りそうだった。話は違うが、アテネ五輪金メダル、女子アマレスの吉田沙保里は強すぎ! 昨年達成した国際試合百連勝っての凄すぎだ。どうやったら負けるんだ、あの子は。
▼見逃したって!
hstmさんのブログを読んで、面白そうな番組があったことを知る。
http://d.hatena.ne.jp/hstm2/20070126/1169789597
越中詩郎のステキさについては一晩語れる(多分)。必殺技がヒップアタックというケツを相手にぶつけるという笑える技(会場ではケツコールが発生していた)、大げさなリアクション、そして語尾に「やってやるって!」「まかせろって!」とつける通称「やるって節」。なんたって俺、越中がトップの新日本プロレス別働隊「平成維震軍旗揚げ興行」を東京ベイNKホールなんて行きづらいとこまで見に行ったって!(しかも内容イマイチ) トップロープからのヒップアタックは通称「ケツ爆弾」。金正日も欲しがってるって! 以上、大多数の人にどうでもいい情報でした。
▼まっ、まさか
立石書店・牛イチローが店から出て行った後、あるお客さんが「あの・・・、今出て行った方、堀江敏幸さんですよね」と。ものすごい広いカテゴリーでは同じような気がするが全然違いますよ!
毎回短すぎる連載
早稲田通りに陽は落ちて
うちの店の前、ラーメン屋「一風堂」の横にガソリンスタンドがある。自分が外の世界を認識できるようになったころにはもうあったと思う。現在の一風堂があるビルのところには木造の家があり、そこは昔ながらの豆腐屋さんがあった。かつて自宅が店の上だったころ、店先から見える風景は、この木造の家の塀だった。その横にあったスタンドが、閉店した。自分の中で、このスタンドの最後はいつもイメージされていた。爆発して終わるのである。なんでそんなことになっているのかというと、ある古本屋の店主が、自分が小さい頃に驚かすためなのか冗談で「あそこはな、ガソリンがいつか爆発するんだぞ」と、ずっと自分に言い聞かせていたのである(迷惑な話)。だからこのスタンドは、この街で一番危険な場所だと思っていた時期があった。自分にそんな時代があったと思うと恥ずかしくもあり、嬉しくもあり。その場所は、まもなく消える。維持するにしても、壊すにしても、それはものすごいお金がかかるそうだ。この街では、もう前には進めないのだそうだ。こんなことを書いてはいるが、特に感慨があるわけではない。飲み屋での世間話のような、明日の朝には消えていく言葉のようなもの。かつて「一番危険な場所」だったものは、いずれひっそりと消えていく。
現世図書館〜買いました、読みました
▼【読了】日垣隆『個人的な愛国心』(角川oneテーマ21)
これ、面白かったなぁ。なんか皮肉とか毒舌がクローズアップされるけど、日垣さんの中には「家族」という中心があって、「被害者が自分の家族だったら」とか、そういう視線で語られるのがいいのです。
▼【読了】山本夏彦『誰か「戦前」を知らないか』(文春新書)
「室内」連載の二十代女子社員との戦前問答。後のほうになると女子社員の受け(ボケ)が冴え渡ってくるのがステキだ。
▼【借りた】【読了】永島慎二『漫画家残酷物語』1・2・3(サンコミックス)
立石書店にいったら、永島慎二の漫画がたくさん安く出ていたので、買おうかと思ったら牛イチローが貸してくれた(買えよ、お前)。実は読んだことがなかった。あぁ、青春だなぁ。自分は夢も希望もなく惰性で店継いだから、こういうの読むとせつないなぁ。
▼【購入】【読了】伊藤理佐『おんなの窓』(文藝春秋)
池袋リブロにて購入。自分が「週刊文春」で最初に読むのがコレ。ネタをカテゴリー別に編集、一言コメントつきで単行本化。「編集者ネタ」いいなぁ。
編集後記
「外市」もいよいよ参加者の全貌がわかりました。参加者も本の準備に大忙しです。残り一ヶ月。参加者も全員、出品する本の仕入れのために店の「外、行く?」という日々です。
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〓BIGBOX 古書感謝市〓
寒いです。厚着で御来場くださいませ。
▼開催日時
2月1日(木)〜7日(水)
10:00AM〜21:00PM(日曜・祭日20:00終了/最終日19:00PM終了)
▼会場
BIGBOX 1階コンコース広場
JR山手線、西武新宿線、地下鉄東西線高田馬場駅前
※2月期参加の古書店
浅川書店・@ワンダー・渥美書房・安藤書店・古書かんたんむ・さとし書房・谷書房・鶴本書店・稲光堂書店・柳町鈴木書店
参加者
内堀弘(石神井書林)/高橋徹(月の輪書林)/田村治芳(彷書月刊編集長)■日時
2007年2月3日(土曜日)
15時00分から17時00分(開場14時45分)
■会場
東京堂書店 http://www.tokyodoshoten.co.jp/
■申し込み方法
メール(tokyodosyoten@nifty.com)にて、件名「内堀さん高橋さん田村さん
鼎談参加希望」・お名前・お電話番号・参加人数、をお知らせ下さい。
2月2日以降は、お電話にてお問合せください。
電話 03ー3291ー5181