時は来た! 破壊王の命日

大学生協ブックセンターから「追加してください」との連絡。参加者全員に連絡する。「古本フェア」思ったより売れているらしい。ちょうど渥美書房のまさお君が昨日市場で買った本を運んできてくれた。そのまま新入荷品を50冊ほど値つけして持っていく。会場を見てみる。何が売れたかはわからないのだが、減っている。大きな声では言えないが、売上金が取っ払いならもっと主力品を持っていけるのだが(おいおい)。


閉店後、往来座。9月創刊予定の「わめぞ文庫」(http://d.hatena.ne.jp/wamezo/20080709)第1弾、"ワメゾネス"武藤良子の『大阪京都死闘篇 武藤良子関西旅行記(仮題)』。解説を南陀楼綾繁さんが書いてくれることになり、原稿が届いたと連絡があったので見に。いやぁ、武藤さん、いい原稿もらったじゃないかー。もうね、南陀楼さんからのラブレターだよ、これは! 南陀楼さん、ありがとうございます。ということを武藤さんと電話で話していたら、武藤さんの幼馴じみの編集者さんが、ある編集者さんに会った時に武藤さんの話をしていると、相手の編集者さんが「なんか凄い酔っぱらいなんでしょ」と言われたその参照先がこのブログだったといい「テメーどうしてくれんだよ!」と逆ギレ。だってそうなるように書いてますから(断言)!


今日は自分にとって大事な日です。プロレスラー橋本真也の命日。冗談抜きで向井の80%は橋本でできているといっても過言ではない。柔道の黒帯には「破壊王」って刺繍してたしね(それはただ自分がバカなのだが)。橋本は時に強く、弱く。格好よく、恰好悪く。なんとも評価の幅が大きい人間だった。まぁそれでも、常に「この人の行く先を見たい」という選手だった。よく「なんで勝敗決まってるのにプロレスなんか見るんですか?」と聞く人がいるが、それは違う。勝ち負けとか、成功失敗とか、関係ないのだ。プロレスとはつまり「物語の奪い合い」である。その選手の人間力とでもいおうか、どちらの物語に乗れるか。その勝負なのである。橋本後期のライバル小川直也は「強者」橋本に勝ち続けるというストーリーを与えられた。それはあまりにもひどい現実で、橋本には挫折という言葉では言い表せられないほどのダメージがあったのだが、それでも勝者小川はヒーローにはなれなかった。小川にとってそれはリング上の戦いよりずっとつらい勝負だったに違いない。剥き出しに挫折する橋本はいつも物語の中心人物だった。だから見る側も憧れではなく、もっと自分の挫折感、というか不器用な人間が戦う様を橋本に合わせてみていたのだと思う。リング上のシリアスさとは別に、素顔の橋本はエロくてイタズラ好きで、トンデモエピソードがたくさん。そんなヤンチャさも魅力のうち。人は勝ち続けることはできない。仕事はもちろん真面目に。でも仕事に関係ないくだらないことも仕事と同じくらい真剣に楽しむ。遊びももちろん真剣に楽しむ。どんな人とも真正面から向き合う。それでこそもう挫折よどんとこい、それさえも前向きにむかっていく何かが生まれるんじゃないだろうか。潔癖症が転んだって誰も興味持たねぇよ。えー一晩中書きそうなのでここらへんで。


橋本と言えばこれ。笑えます。猪木も笑える。笑いの宝石箱みたいな映像だな。