黒い服、古本でさらに黒く

朝9時に起きる。今日は宅買いに行く。宅買いとは、お客様の家に本の買取に行く事だ。親父と二人で東京の西へ向かう。西東京市まで。うちの古書目録のお客様である。以前、一度宅買いに来たことがある。ご自宅近くに来ると、記憶が甦り、すぐに家が見つかる。玄関と、部屋に結構な量が。手分けして縛ってどんどん車に乗せる。ギリギリ。もう後部ドアが閉まるか閉まらないかという感じ。これだけ縛るとクタクタです。お茶をご馳走になり御礼を言って退散。途中、回転寿司を食べて帰ってきた。2時ぐらい。


その後、店の外に下ろす。これは古書市場に出品することに。ジャンルごとに分けて縛る。のだが、親父の仕事がかなりいいかげんだ。ただ楽にやるだけ、という感じ。立石書店牛イチローとの仕事とは真逆。商売というものは、まず自分が「楽しく」というものが無ければどうやってもうまくいくはずがないと思う。それでも、ごまかしながらもある程度従うしかない自分が嫌になる。これは「早稲田古書店街」という枠でも同じことなのだが。家族なのだからこれからも全力で支えてはいく。しかし自分は絶対に親父の通った道は通らないよ。


”古本界のブッダハンド”扉野良人さんから手紙。先日のUBCについて。そこには衝撃の扉野マンガが! 林哲夫さんが、駅の階段を猛ダッシュで走り、それを追いかける荻原魚雷さん、倒れる扉野さんの絵が。林さんの絵、サイコー。先日の中野駅でのひとコマとか。ムフフと笑い、心も思わずクールダウン。扉野さん、ありがとうございました。


これだけで5時になってしまった。家に戻りあわててシャワー。本の汚れで真っ黒になってしまったので。うちみたいな古本屋は「憧れの古本屋」にはなれないなぁ。6時、近所の早稲田授産所へ。BIG BOXの売上げ計算。全員で、自分の店以外の伝票の数をチェック。金額ごとにわけて枚数を数えるのだ。500円、100枚みたいに。全部終わったら、パソコンに入力して総額を出す。分金をひかれた金額がプリントアウトされて、終了。一番売れた人、凄い金額でした。うちはいつもと同じくらい。文庫はいつもより売れたなぁ。うちが一週間で売れた冊数は1596冊でした。文庫だけで750冊ぐらいです。


終了後、今日は偶数月班の参加者も入れての合同会議に。8月、お盆にBIG BOX9階で毎年開催される大古書市の決定事項の確認など。奇数月、偶数月の参加者20店と、文省堂書店の21店が参加する。9時すぎまで。この古本市の詳細は、月末配信のメルマガ「早稲田古本村通信」(http://www.mag2.com/m/0000106202.html)で発表します。明日からは6月20日〜22日に神保町の古書会館で開催の新宿古書展の目録書きだ。それが終わるとまた自家目録の製作。先が思いやられます。